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  • 執筆者の写真Coordinator Africa Village Project

交換日記No.4

今回は、アフリカに向き合い、そしてこれから国際的に活動していく全ての皆さんに気づいてほしいことがあります。

それは、私たちが本能に縛られて世界をドラマチックに見すぎているのではないかということです。アフリカ=可哀想、飢餓で苦しむ、貧困・・・と思っていませんか?そんな悲観的に見てしまう世界は、実はもっといい場所なのかもしれない、それを伝えたいのです。


果たして私たちは本当に「事実」に基づいたものの見方をできているのか?世界のことを本当に知っているのか?-それを改めて考えてみませんか?

そこで、私の人生を変えた本、ハンス・ロスリング著「Factfulness」を引用します。



まず世界の事実についての13個のクイズを解いてみてください。

1:現在、低所得国に暮らす女子の何割が、初等教育を修了するでしょう?

A 20% B 40% C 60%


2:世界で最も多くの人が住んでいるのはどこでしょう?

A 低所得国 B 中所得国 C 高所得国


3:世界の人口のうち、極度の貧困にある人の割合は、過去20年でどう変わったでしょう?

A 約2倍になった B あまり変わっていない C 半分になった


4:世界の平均寿命は現在およそ何歳でしょう?

A 50歳 B 60歳 C 70歳


5:15歳未満の子供は、現在世界に約20億人います。国連の予測によると、2100年に子供の数は約何人になるでしょう?

A 40億人 B 30億人 C 20億人


6: 国連の予測によると、2100年には今より人口が40億人増えるとされています。人口が増える最も大きな理由は何でしょう?

A 子供(15歳未満)が増えるから B 大人(15~74歳が増えるから) C 後期高齢者(75歳以上)が増えるから


7: 自然災害で毎年亡くなる人の数は、過去100年でどう変化したでしょう?

A 2倍以上になった B あまり変わっていない C 半分以下になった


8: 現在、世界には70億人ほどの人がいます。では、世界の人口分布(アジア:南北アメリカ:ヨーロッパ:アフリカ)の比率は以下のうちどれが正しいですか?

A 4:1:1:1 B 3:1:1:2 C 3:2:1:1


9: 世界中の1歳児の中で、何らかの病気に対して予防接種を受けている子供はどれくらいいるでしょう?

A 20% B 50% C 80%


10 世界中の30歳男性は、平均10年間の学校教育を受けています。同じ歳の女性は何年間学校教育を受けているでしょう?

A 9年 B 6年 C 3年


11 1996年には、トラとジャイアントパンダとクロサイはいずれも絶滅危惧種として指定されていました。この3つのうち、当時よりも絶滅の危機に瀕している動物はいくつ?

A 2つ B 1つ C 0


12 幾らかでも電気が使える人は、世界にどのくらいいるでしょう?

A 20% B 50% C 80%


13 グローバルな気候の専門家は、これからの100年で、地球の平均気温はどうなると考えているでしょう?

A 暖かくなる B 変わらない C 寒くなる


正解はこちら。何問正解しましたか?

1 C、2 B、3 C、4 C、5 C、6 B、7 C、8 A、9 C 、10 A、11 C、12 C、13 A



私が初めて解いた時、4問しか正解しませんでした。ちなみに、チンパンジーが同じテストを解いたら統計学的に4問あたるはずですが、科学者を含む、1万2000人に対しての調査でチンパンジーの正答率を上回った人は、なんと10%しかいませんでした。


なぜでしょうか?それは、私たちの世界の見方が「本能」に基づいていて、事実を見ることができていないからではないでしょうか。ハンス・ロスリングは、本の中で私たちが陥りがちな10の本能を紹介しています。その中で、アフリカと向き合う上で重要な本能は以下の4つです。


① 分断本能 発展途上国🆚先進国の構図はもはや古いのです。アフリカのいくつかの国は、すでに中所得国になっているところもあります。実際2040年には4人に3人は中所得になります。むしろ「極度の貧困」の人は5%しかいない世界になります。

②ネガティブ本能 世界はどんどん悪くなっているのか?違います。女子教育や携帯電話、安全な飲料水、予防接種率などは50年前と比べてだいぶ改善されています。

③直線本能 世界の人口はひたすら増え続けていくわけではないです。アジアの人口は今以上に増えますが、アフリカは緩やかです。質問8を見てびっくりしませんでしたか?

④パターン化本能 アフリカとはこういうところだ、というテンプレを全てに当てはめていませんか?


これを語り始めると1日話してしまうので、ここで終わりにします。さらに詳しく知りたい方は、ぜひFactfulnessを読んでみてください。また、ロスリング(さん?)が作成した、世界のあらゆるデータを可視化したサイトを以下に掲載しますので、そちらも尋ねてみてくださいね。


〔参考文献〕

ハンス・ロスリング, オーラ・ロスリング, アンナ・ロスリング・ロンランド (著), & 2 その他(著)、FACTFULNESS(ファクトフルネス) 10の思い込みを乗り越え、データを基に世界を正しく見る習慣、日経BP (2019/1/11)

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